花岡みやびの野望とそれに伴う隣人Aの葛藤。
花岡みやびのお家デート。
「…俺。先週言ったよな?来週もデートするって」
「はい聞いておりました」
「じゃあ何でこんなことになってんだよ!?」
須藤が視線を移した先に広がるのは、机いっぱいに広がった折り紙や色紙、シールやペンの数々。
「いやー、仕方ないじゃん?だって卒業式はもう来週だよ!?先輩たちに感謝の意を伝えないと!」
「じゃあもっと早くやっとけよ。卒業なんてずっと前からわかってただろーが」
「だ、だってそれどころじゃなかったんだから仕方なくない!?最近色々あったし!」
「へー、色々って?」
机に頬杖をついた須藤が、流し目で私を見る。
「そ、それは…!」
アンタとラブホ行ったりデートしたりしたからだよ!!
「…いいからほら、須藤ここ塗ってよ!このペンで!」
「はぁ?何で俺が」
「いいからいいから、ほらこれ塗ったら缶ビールあげるから」
「…チッ。しゃーなしな」