花岡みやびの野望とそれに伴う隣人Aの葛藤。
というわけで急遽、須藤に今日のデートはなしで~!と理由も添えてラインしたところ、家に乗り込んできたのである。
ちなみに紗良に助けて!と泣きついたけど、今日は彼氏とデートなの♡と華麗に躱された。
「…おい。そこ、もっと丁寧に書けよ。字曲がってる」
「えっそう?まっすぐじゃない?」
色紙を持ち上げて遠目で見てみるけど、だいたい真っ直ぐだ。
「いや曲がってんだろどう見ても。どんだけテキトーなんだよ」
「ちょっと!?テキトーじゃないですよ!?こう見えてめっっ…ちゃ愛と感謝こめて作ってますよ!?」
「はいはい、わかったから口じゃなく手動かせ」
「そっちが話しかけてきたんでしょ!?」
まったくもー、とブツブツ文句を言いながら作業を開始する。心の乱れが出てしまったのか
「ちょっ…間違えた!」
しかも先輩のお名前の漢字を…!