記念写真を一枚
彼はどちらかと言うと、陰ながら支えられているタイプだ。

崇拝とかそういう感じじゃなくて、フレンドリーな人が集まる気がする。

そのせいか、街へ豚平さんが出かけると必ず何かしらもらってくる。


今回も例外ではなく、少しお高めのケーキ屋さんからもらったらしい。


「修さんには内緒な。……どっちがええ?」

「じゃあ、フルーツ……」


そう言うと彼が少ししょんぼりした感じになった。

もしやと思い、チョコレートケーキを選ぶ。


すると今度は打って変わって顔が明るくなった。


「…… どっちにしますかね」


その様子が少し面白くて、わざとフルーツタルトの方に手をかけたりする。

その度に表情が変わって、つい笑ってしまいそうになる。
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