それはもう、叶うことのない恋で。
私の家の中には、沢山積まれた段ボールが置かれている。


わたしは明日、家族と遠くに引っ越す。


幼馴染と同じ高校に通うってなったらこっちでひとり暮らしすることも可能だっただろう。

それでも、引越し先の高校を選んだのはわたしだ。



〜次の日〜


「本当に未練はないのね?」

「ないよ。」


あいつに気持ちを伝えられた。それだけで十分だった。


強いて言えば、あいつの彼女に嫌味を言っていないことかな。

なーんて、そんなこと言ったらあいつは怒るだろうな。

もしそうなったら、私のこと、忘れないでくれるかな。


ま、いまさらどうしようもないんだけど。



そんなことを思いながら空港で飛行機を待っていると、なぜかあいつは空港にやってきた。

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