その言葉は、嘘じゃない。
放課後、1人で教室で待っていると理央が教室に入ってきた。

理央が話そうとしないから、私から話しかけた。

「話って、なに?」


「えっと、俺、ずっと前から、お前のことが好きだった。」


真剣な目でそう告げる理央は、とても冗談には見えなくて。

なにも知らなかったら、幸せだったんだろうなぁ。



今だって、実は休み時間の会話は幻覚だったんじゃないか。なんて期待をしている。


本当は私のことを好きだと思ってくれていると。


そんな自分が悲しかった。
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