憧れのあなたとの再会は私の運命を変えました~ハッピーウェディングは御曹司との偽装恋愛から始まる~
もう逃げない。


『里桜…』


『…先生?』


『僕は…君のことが好きだ』


驚いた表情で僕を見る里桜の顔…


この愛らしい表情に何とも言えないくらいドキドキする。


こんなにも胸が熱くなって。


この自然に湧き上がる感覚を、僕は上手く言葉で表現出来ない。


自分の中にこんな感情があることを、生まれて初めて知った。


『…先生、嘘でしょ?私のことからかってるんですか』


動揺しながらも一生懸命言葉にしてくれてるのがわかる。


『そんな悪ふざけをするために、僕の大切な人を呼び出したりはしない。ここは…僕にとってとても大事な場所だ。里桜に気持ちを伝えるならここでと決めていた』


どんどん気持ちがたかぶる。


『…だって…だって…おかしいですよ。千隼先生と私では、身分も全然違う、見た目だって全然違う。まるで正反対で全く釣り合わないし、だから…そんなの…信じられないです』
< 142 / 169 >

この作品をシェア

pagetop