憧れのあなたとの再会は私の運命を変えました~ハッピーウェディングは御曹司との偽装恋愛から始まる~
「やっと会えた…」


これは「奇跡」だって…そう思った。


『里桜…僕は君が愛おしくてたまらない』


その時、里桜は僕の体をすり抜けた。


『…私、今は何も考えられません。あまりに突然過ぎて。でも、もちろん先生のこと嫌いとかじゃなくて、私…あの、本当にどうしたらいいか』


僕の体から離れて、かなり動揺する里桜。


『突然で驚かせたな。本当に…申し訳ない。ただ…再会して里桜に一目惚れした。それは冗談でも嘘でも無い。この人の側にいてずっと守りたいと…今は強く想ってるんだ。返事、待ってるから』


『…わかりました、本当にすみません。1人になってちゃんと考えます。でも…どうして私なんかを?』


『中学生の君は、毎日を一生懸命生きていた。その姿にいつも元気をもらってたんだ。離れていてもずっと大切に想ってた。だけど…出会った君は…』


その続きを、僕は素直に里桜に話した。


答えは急がない。


好きな人に好きだと言えたこと、今はホッとしている。


僕の想いは、この先どんなことがあっても変わらない。


ただ、里桜だけを…愛し続ける。
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