絢なすひとと
「よく撮れてる」
と画像をチェックしながら満足そうな様子だ。
見せてもらうと、われながらなかなかの写りだった。陽射しがちょうど照明がわりになって粗(?)を飛ばしてくれたのか、はたまた司さんマジックだろうか。
ちょっとまぶしそうにしている表情もナチュラルだ。
SNS用に写真を撮るようになってつくづく思ったけど、とってつけたような笑顔は、かえって邪魔になってしまうのだ。自然な表情を出すのがいちばん難しいところだった。
これならSNSに載せても…とつい仕事目線で写真を見てしまう。
「司さん、これわたしにも転送してもらっていいですか」
意外にも彼の口から「ダメ」という返事。
「この明里は俺だけのものだから。誰にも見せたくないんだ」
軽口でないことを示すように、スマホを懐に戻してしまう。
「司さんたら…」口ごもりながら言葉を継ぐ。
「桜帆さんじゃないんですから、わたしの写真を載せてもべつにそんな…」
独占欲が強いんだ、という彼の台詞がわたしの言葉を引き取る。
「だから今はすごく満たされてる」
と画像をチェックしながら満足そうな様子だ。
見せてもらうと、われながらなかなかの写りだった。陽射しがちょうど照明がわりになって粗(?)を飛ばしてくれたのか、はたまた司さんマジックだろうか。
ちょっとまぶしそうにしている表情もナチュラルだ。
SNS用に写真を撮るようになってつくづく思ったけど、とってつけたような笑顔は、かえって邪魔になってしまうのだ。自然な表情を出すのがいちばん難しいところだった。
これならSNSに載せても…とつい仕事目線で写真を見てしまう。
「司さん、これわたしにも転送してもらっていいですか」
意外にも彼の口から「ダメ」という返事。
「この明里は俺だけのものだから。誰にも見せたくないんだ」
軽口でないことを示すように、スマホを懐に戻してしまう。
「司さんたら…」口ごもりながら言葉を継ぐ。
「桜帆さんじゃないんですから、わたしの写真を載せてもべつにそんな…」
独占欲が強いんだ、という彼の台詞がわたしの言葉を引き取る。
「だから今はすごく満たされてる」