浮気されたので、復讐します。
「お待たせ、修斗。待った?」

「いや、全然待ってないよ。」


だろうね。イチャイチャしてたもんね。


「じゃあ、帰ろ?」


そう言って、私の手を握る修斗の手を払うのを堪える。


帰り道。

私の手と繋がれた手は、さっきまで違う女子生徒をずっと抱きしめていたんだなぁと考えると、気持ち悪さしか出なかった。

家に帰って自分の部屋にこもった途端、涙が溢れて止まらなかった。

泣いて泣いて泣き続けて、気づいたら目がパンパンに腫れていた。

次の日から私は、修斗を避けるようになった。


修斗も異変に気づいたらしく、

「何かあったの。」とか

「俺、なにかした?」とか聞いてくる。


前はそれが嬉しかった。
それは、私を彼女として扱ってくれていると思ったから。
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