沈黙の戦い〜凛々しい棋士のギャップ〜
「美羽を守れる男になるから」

「もう守られてる気がするよ。匠は匠らしくでいいよ。一緒に成長していこうよ。匠こそ、私の方が年上なのに頼りないけどいいの?」

「美羽がいい。美羽じゃないとダメだ」

 偶然が重なった出逢い。それが運命の出逢いとなった。

「グゥ〜」

「プッ。美羽お腹すいたよね」

「恥ずかしい……」

「仕事してきたんだから、お腹すいて当然だよ。勝手に冷蔵庫にある材料使わせてもらった。ただ、俺も一人暮らししてるんだけど、まだまだ料理初心者だから自信はない」

「気持ちだけで嬉しいよ。ありがとう」

 匠が作ってくれた優しい味のうどんを食べながら、のんびりとした時間が流れる。

 ここで、美羽があることに気づいた。




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