先輩と甘い初恋はじめました。
「あー!集中できない!図書館で勉強しようかな!」
ダメだ。
自分の部屋にいると律貴先輩のことばかり考えてしまって全然勉強に集中できない。
由香が余計なことを言ったせいだ!
私は勉強道具をリュックにしまって、財布とスマホを入れると部屋を出る。
近くの図書館で勉強した方が絶対集中できる。
「お母さん!ちょっと図書館で勉強してくる!」
家を出る前にお母さんに一言告げた。
「行ってらっしゃい。あまり遅くならないようにね」
「はーい」
返事をしながら家を出た。ドアを開けると、空はどんよりと曇っていた。
6月に入り、毎日のように曇り空。
気分も落ち込みかけたが、私は気合いを入れて歩き出す。
律貴先輩と出会って1ヶ月か………色んなことがあったな。
まさかデートの約束をするなんて思わなかった。
そして、松井さんの存在を知ることも。