先輩と甘い初恋はじめました。

近くのカフェは歩いて5分ほど。


傘に雨があたる音を聞きながら歩く。角を曲がると、オシャレでこぢんまりしたカフェが見えてきた。


あそこのカフェは小さい頃からよくいっていて、だいぶお世話になっている。


マスターとも仲良しだ。


カフェにつくと傘を閉じて中に入る。


ーカランコロン……。


ドアを開けるとそんな音がする。


木の香りがする店内は落ち着いた雰囲気でとても居心地がいい。


ここはパンケーキとか、カップケーキとかが美味しくて高校生に人気のカフェ。私もたまに由香と遊びにきたりしてお気に入りの場所のひとつなんだ。



「お、琥珀ちゃんじゃないか」



店内をキョロキョロと見渡しているとカウンターの方からマスターが出てきた。マスターといっても60代前半で若々しいおじさん。


とてもかっこよくて同世代の人にモテモテなんだ。


そんなマスターとは小さい頃から顔見知りで良くしてもらっていた。
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