先輩と甘い初恋はじめました。
3、PINK
それぞれの想い
「全教科赤点回避ー!」
一週間後のテスト終わり。全教科のテストが終わり、ちょうど今、テストが返ってきたところ。
由香はバンザイしながら赤点回避できたことを喜んでいる。
「良かったね」
「何言ってんの。琥珀も無事に赤点回避できたじゃない。あんなことがあったのによく赤点回避できたよ!」
「褒めてんの?それ………」
由香の言う通り、赤点回避はできたけど気分は落ち込んだまま。
あの日、カフェで律貴先輩に会ってから私の時間は止まった状態でテストを受けた。テストはできたけど頭の中は松井さんのことで頭がいっぱい。
なんで、あの日は2人でいたのか。
なんで、松井さんと仲良さそうに歩いていたのか。
聞きたいことはたくさんあるのに、自分から律貴先輩を避けてしまって、聞こうにも聞けない状況にいた。
「はぁ………そんなんで誕生日一緒に祝えるの?せっかく柊先輩に恋していること気づいたのに」