先輩と甘い初恋はじめました。

「あの、なんで私のこと、名前で呼ぶんですか?」



男子に名前で呼ばれることは滅多にないのでドキドキしてしまう。オマケにイケメンの先輩だし………。



「別にいいでしょ?俺の勝手。あ、俺のことも名前呼びでいいから。ほら、呼んでみ?」


「えっ、名前!?ムリですよ!初対面の人を名前呼びするなんて!」



なんでこんなことになるのよー!


しかも、ずっと腕を掴まれたままだし!


気づいた時にはジンジンと掴まれたところが熱くて、熱を帯びていた。


ぱっと手を離して、赤い顔を隠すようにそっぽを向く。クラスメイトの男子ならまだしも、先輩を名前呼びするなんて!



「なんでそんなこと言うのかな。琥珀、もしかして照れてる?」


「て、照れてないです!からかわないでください!」



な、なんなの、この先輩は!



「へー。じゃあ、俺のこと名前で呼べるよな?名前で呼んでくれなかったら………キス、しようかな」
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