先輩と甘い初恋はじめました。
「キ、キ、キキス!?何言ってるんですか!?先輩、アホですか!?」
わー!
テンパリすぎでしょ、私!
先輩にアホとか言っちゃったし!
「えー、アホではないけどな。琥珀が可愛いから言ってるんだけど。名前で呼んでくれないの?」
「うっ、そ、その顔、やめてください………」
しゅん、と効果音がつきそうなほど落ち込む先輩。まさかそんなに落ち込むとは思わなかった。
「じゃあ、名前で呼んで?」
…………っ、ええい!
もうどうにでもなれ!
これ以上先輩といると心臓が持ちそうにないのでやけくそ気味に口を開く。
「律貴先輩っ!」
中庭には私の声が響いた。恥ずかしくて、力任せに名前を行ったけど…………、やっぱムリ!
「ははっ!琥珀、力みすぎ!」
「っ、わ、笑わないでください!もう呼びませんよ!」
一生懸命名前を呼んだのに、笑われるとは………。