先輩と甘い初恋はじめました。

律貴先輩と話しているといつの間にか涙は止まっていて穏やかな空気が流れていた。



「そんなことより…………松井さんのことはいいんですか?」



ずっと気になっていたけど松井さんはどうしたんだろう。


そもそも、私のことを追いかけることなくない?



「円香、ね。アイツのことはもういいの。それよりも琥珀を見つけることに必死だったから………」


「…………」



恥ずかしそうにポリポリと頭をかく律貴先輩。


そ、そんなこと言われると………勘違いしそうになるじゃないですか。今のは反則ですよ。



「律貴先輩………私、ドキドキが止まりません」


「…………っ、琥珀?」



私を見つけるためだけにそんなに必死になってくれて。


ドキドキしない女子がいるわけないじゃないですか。ほんと、どれだけかっこいいんですか。



「律貴先輩、私の………そばにいてください」



耐えきれず、律貴先輩に抱きついた。
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