先輩と甘い初恋はじめました。

「おまたせ」


「わっ、律貴先輩!」



プレゼントを再びカバンの中にしまったところで律貴先輩が戻ってきた。


ぼーっとしていたのでびっくりして思わず声をあげてしまった。



「そんな驚く?何考えてたの?」



隣に座ってそう聞いてくる。プレゼントを渡すタイミングを考えてました、なんて言えるわけがないのでしどろもどろになる。



「え、えーと…………な、何も考えてません!」


「本当に〜?」


「ほんとです!ただ、ぼーっとしてただけで……」



さらにしつこく迫られて焦る。


あ、これはいじわるな律貴先輩だ。いじわるモードに突入しちゃったよ!



「ふーん。ならいいや。他の男のこと考えてんのかと思った」


「えっ、なんでそうなるんですか」



律貴先輩の考えてることがわかんないよ。そもそも私、律貴先輩以外に男友達なんていないよ?


なんでそんなふうに考えるのかな。
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