先輩と甘い初恋はじめました。
ほんの少しの可能性。
だけどそれはあっさりと覆されて、私の願いが叶ってしまった。
今日は………本当に素敵な誕生日だよ。
「律貴先輩………」
「こんな俺で良かったら、彼女になってください」
こんな………こんな幸せな誕生日は今まであっただろうか。
好きな人と誕生日が同じで。
ここまで来るのにいろんなことがあったのに。律貴先輩から………好き、って言われるなんて。
もう、幸せすぎて胸がはち切れそう。
涙が止まらないよ。
「律貴先輩、うっ、………ヒック……わ、私も………律貴先輩が好きです。こんな私で良ければよろしくお願いします」
深々と、頭を下げた。
嬉しくて、幸せで。
こんな気持ちはもう一生味わえないと思ったほど。
頭を下げて泣いていたら、ふわっと律貴先輩に抱きしめられる。
「ありがとう、琥珀。良かった………やっと俺の片想いが叶ったよ」