先輩と甘い初恋はじめました。

「ありがとう、開けてもいいかな?」



そう聞くとこくん、と頷く琥珀。


それを見て抱きしめたい衝動が襲いかかったが、そこはグッと、我慢してプレゼントをあける。


そっとリボンを外して、箱の中身を見てみると………



「シルバーの、ピアス………」



そこにはシンプルで、キラキラと光っていたシルバーのピアスが入っていた。



「私もめちゃくちゃ悩んだんです。どれが1番律貴先輩が喜ぶプレゼントなのかって………だけどわかんなくて無難なピアスになりました」



琥珀も同じように悩んでくれたんだ。


俺の、1番似合うものを選ぶために。


なんだ。全然俺の片想いじゃなかったじゃん。ちゃんと俺たちはお互いを想いあっていたんだ。



「ありがとう。すごく嬉しい」


「それなら良かったです」



俺は琥珀に向けてにっこり笑うと、花のような綺麗な笑顔を見せた。


ードキッ。
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