先輩と甘い初恋はじめました。
さっきとは反対の立場になってしまった。
だけど、無理もないでしょ。あの律貴先輩がバスケ部のレギュラーなんだよ!?
それに、部活のミーティングをサボって私をナンパしてたし!
そんな人がレギュラーやって大丈夫なの?
「律貴先輩って、どんな人なの!?由香、なんか知ってる!?」
「ちょ、落ち着いて〜!今から話すから!」
由香は私をなだめるとゆっくりと先輩のことを話し始めた。
あ、本当にバスケ部なんだ………。
他人に興味がない由香が律貴先輩のことを知っているなんて驚きだ。まぁ、部活で関わりがあるって言われたらそれまでだけど。
「柊先輩はね、とにかくモテる人なの」
「…………へっ?」
何を話してくれるのかと前のめりになりながら聞いていたけど、最初に出てきた言葉があまりにも抽象的すぎて変な声が漏れた。
「うーん、琥珀は柊先輩のこと知らないと思うけど、あの人、この学校のアイドルなんだよ」