先輩と甘い初恋はじめました。

まるでこの状況を楽しんでいるかのようにニヤニヤと笑う。



「由香ってば。でも、先輩には気をつけるよ。明日、ちゃんと関わらないって宣言してくる」


「そうだね。そうしなよ。高校生活はまだまだこれからなんだから、あの先輩に振り回されないようにね!」


「うん。じゃあ、そろそろ帰ろっか。暗くなってきたし」



私は時計をチラリと見てカバンに荷物を詰め込む。時計の針は午後5時半を指していた。



「だね。あーあ、部活がない日ってなんでこんなに楽しいんだろ。部活も楽しいけど、琥珀と話すのも楽しいな」



由香にそんなことを言われて頬が勝手に緩む。こんな私だけど、とても大切な友人ができて嬉しいよ。



「由香ー!ありがとう!」


「うわっ、琥珀!?」



私は、嬉しくなって思わず由香に飛びついた。


よろめいたけど、由香がしっかりと受け止めてくれる。
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