先輩と甘い初恋はじめました。
クラスにはグループが完全にできていて、由香以外に友達がいない私は一人でお弁当を食べるしかなかった。
友人関係が出来上がっているグループに声をかける勇気なんてないもん。
元々引っ込み思案で人見知りをする私は友達が少ない。
由香と仲良くなれたのも奇跡だと思っていたほど。友達が少なくても、由香がいれば私は学校が楽しい。
由香には感謝してもしきれないよ。
由香はバスケ部に所属していて、昼休みはこうしてしょっちゅうミーティングがあったり、練習があったりする。
そのため、一人でお弁当を食べることは少なくないんだけど、ぼっちはやっぱり寂しいな。
いつもなら教室でお弁当を食べるとこなんだけど今日は天気がいいから中庭でお弁当を食べることにした。
「よし。行こっ」
誰も私の言葉を聞かないのに、つい、そんな独り言を言ってしまう。
私はお弁当と水筒を持つと、席を立ち、教室を出た。