先輩と甘い初恋はじめました。
私、どうしちゃったんだろう。
普段ならこんな思いはしないのに。
「あっ、男バス入ってきたよ!」
悶々と考え込んでいると隣の女子が体育館のドアを指さして叫んでいた。
はっと我に返ってドアの方を向いてみるとちょうどゼッケンを着た男バスチームが入ってきたところだった。
私は目を凝らすようにして律貴先輩を探す。
「あ、いた………本当にバスケ部だったんだ」
先頭から2番目くらいに先輩はいて、仲間と話しながら歩いていた。
ードキッ。
ほかのチームメンバーもかっこいいけど、律貴先輩はめっちゃチームメンバーよりもキラキラと輝いて見える。
私と会った時とは違う、真剣な顔をして、話していた。
…………かっこいい…………。
なんか先輩雰囲気違くない?バスケになるとあんな真剣な顔つきになるんだ。
「やば、柊先輩カッコよすぎ」
「ああー、ほんと、目の保養になるよね」