先輩と甘い初恋はじめました。

頑張れ…………!


手を握りながら祈る。律貴先輩のチームが勝って欲しい。


私は律貴先輩を応援してる。


どうか、勝ちますように………!



「はぁ、はぁ…………」



律貴先輩がギャラリーの前で呼吸を整えている。息遣いがこちらにも聞こえてきそうなほど、苦しそう。


汗を拭きながら、ボールを目で追っている。


私は胸の辺りで手を握り締めながら行く末を見守っていた。


頑張れ…………。そう思いながら先輩を見ていると、ふと先輩と目があったような。


私の方を見てなんかすごく驚いてる。


…………そんな驚くかな。


疑問を浮かべながらも私はゆっくりと口を開いた。



「律貴、先輩!頑張れーー!」



周りには私の声はかき消されてしまうだろうけどきっと先輩には届いたはず。だって…………私が応援した後、ニヤッと笑って走り去ったから。


その後、先輩もチームと合流してパスを出したり、シュートを入れようと走り回る。
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