先輩と甘い初恋はじめました。
点数は変わりないけど律貴先輩のパワーがすごい。
「残り時間あと10秒!」
審判に残り時間を告げられ、私の気持ちは焦るばかり。体育館も、もうダメだという雰囲気が漂っていた。
律貴先輩!
最後の最後に律貴先輩にボールが回ってきて、先輩は立ち止まった。
私は…………
「律貴先輩ーー!頑張れーー!」
精一杯の力を込めて応援していた。こんなにも応援したいと思ったのは初めてで。
周りの人が私を見ていても、それには気づかないで先輩だけを見ていた。
お願い、勝って………!
「残り3秒!3、2…………」
審判がカウントダウンを始めた。
だけど律貴先輩は………ボールを構えて、ゴールの方にボールを放った。
ーポスン…………。
「試合終了ー!25対27で赤のゼッケンチームが勝ち!」
試合終了の前に、律貴先輩がシュートを決めた。ただのシュートでは無い。スリーポイントシュートだった。