先輩と甘い初恋はじめました。
2、BULL
ご褒美は初デート
うーむ。
昨日のあれはどういうことだろうか。
昨日は気になって試合を見に行ったはいいものの、なんだか先輩と距離が縮まったような気がした。
それに、家まで送ってもらったり、連絡先まで交換してしまった。
事が思ったより早く進み、自分でも戸惑っている。
…………どうしたものか。
「琥珀、そんな怖い顔してどうしたの?」
考え事をしていると前の方から、律貴先輩が私の顔を覗き込んできた。
「い、いえっ!なんでもありません!」
………そうだった。今、昼休みで律貴先輩とお弁当を食べているんだった。
由香には申し訳ないが、これからは律貴先輩とお弁当を食べることにした。
由香は、気にしないで!と言っていたけど、ちょっと不安。だけど友達が少ない私と違って由香は人気者だから多分食べる相手がいない、ということには困らないだろう。
「ところでさ、なんか俺に聞きたいこととかある?」