先輩と甘い初恋はじめました。
「そんなに驚く?6月23日になんかあったっけ?」
律貴先輩はそんな私を見て、不思議そうに首を傾げるばかり。
だけど私はそれどころではない。
そりゃテスト後とか、週末だとかそういう予定(?)みたいなやつはあるけど、そんなことより………!
「私も6月23日生まれなんです!」
そう、偶然にも律貴先輩と同じ誕生日だったのだ。
「嘘っ!琥珀も同じ誕生日なの?」
「はい!」
私は若干興奮しながら座る。誕生日が同じ人って滅多にいないから興奮するよ!クラスの中でもいなかったもん。
「誕生日が同じ人って初めてです!」
「………それ聞いちゃうとさ、なんか運命感じちゃうね」
「えっ、う、運命………?」
律貴先輩が意味ありげにニヤリと笑うと、私を見てそう言った。
律貴先輩の運命、という言葉に大きく反応してしまい、思考回路がフリーズした。