先輩と甘い初恋はじめました。

うわ、やらかした。


慌てた私を見て、クラスメイトがクスクスと笑いを堪えているではないか。


由香なんか私の方を見ないようにしてるし。


先生の方をそーっと見てみると、鬼のような形相をした顔が………!


ひぃぃ!
怖すぎ!



「星崎………俺の授業中によそ見するなんていい度胸だなぁ………」


「い、いや、よそ見をしていたわけでは!」



これ以上先生を怒らせまいと全力で否定する。


だけど、心の中では焦りまくりで冷や汗がタラり………と垂れる。


うぅ、なんでテスト前にこんなことやらかすんだよ。私のバカー!



「星崎、ペナルティとして今日の放課後、資料室に来い。いいな?」


「えっ」


「よし。じゃあ続きからやるぞー」



ビシッと私に言い放った後、いつも通りの口調に戻る。私に一切の有無を言わせない速度で授業に戻った。


私は、力が抜けたようにストン、と腰を下ろす。
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