先輩と甘い初恋はじめました。
【円香side】
律貴とは、生まれた時からずっと一緒だった。
そして、それはずっと変わらないと思っていた。
***
ある日の昼休み。
「律貴ー!お昼一緒に食べよ?」
午前中の授業が終わり、お昼ご飯を食べようと教科書類を急いで片付けて律貴の席に近寄った。
いつも一緒にお弁当を食べているわけではないけど週に1度だけ、一緒に食べていた。
「あー、悪い。今日は、友達と食べる」
「えっ、でも今日金曜日だよ?一緒にお弁当を食べる日じゃん」
金曜日は律貴と一緒にお弁当を食べる日。
いつからか、そんな決まり事ができていた。私は金曜日が楽しみで。毎週頑張ってお弁当を作っている。
だけどこの頃、律貴は金曜日でも友達と一緒に食べると言って教室を出ていくことが多くなった。
なんで………。
私、こんなに頑張ってるのに。こんなに一途に律貴に恋をしているのに。