君と恋をするための三か条
このホテルに来るのは新と出会ったあの日以来だ。
まだレストランは営業時間前なので、ホテルのフロントに話をして預けていくことにした。
せっかくなので、ホテル内のラウンジでお茶をしていこうと決める。
すると、目線の先に見慣れた人の後ろ姿が映る。新だ。
まだお店には行ってなかったのか。
タイミングが悪かったな。
スマホを届けに来たこと、フロントに預けたことを伝えるために声をかけようとして、足を止めた。
女性と一緒だ。
柱の影で見えなかったけれど、新の隣には、髪の長い華奢な女性がいた。
仕事の関係者だろうか。
なんとなく、胸がざわざわする。