ショップラブ☆(短編)
小さな関わり
『あの〜…』
松田さんがストラップを包んでいる間、
私は勇気を出して聞いてみる。
『よく、南第一病院の近くにある本屋に来ますよね…?』
松田さんは私の言葉に、会計をしかける手を止めてこっちを見た。
「ええ、行きますけど……?」
『覚えてないと思うんですけど……私その本屋でバイトしてて、あなたのこと見たことあるんです。』
見たことあるんです程度じゃない。
いつもあなたを待ってたんです、松田さん。
あなたはいつも来るなら
20時すぎに来る。
ブックカバーはつけるし、お金はきっちりの金額を払う。
レシートは要らない。
あなたが私だと知らずに言っている
最後の「ありがとう」が
好きで、好きで
大好きで………
嬉しくて………