ショップラブ☆(短編)
よく本屋に来ていたはずの松田さんは、それから一度も来なかった。
もしかしたら私がバイトが休みの時に来たのかもしれない。
そんな都合のいい考えを巡らせながら、3日が経った。
バイト中
棚を整理していて分かったこと。
松田さんがストラップに込めた
“I can't loving you”
その言葉が載っている小説は、この前松田さんが買っていった携帯小説の中にあった……
主人公の男の子が愛する彼女に言った言葉だった。
あなたに恋をせずにはいられない
松田さん、
私は松田さんに恋をせずにはいられません。
会いたい。
私はストラップに記されたこの言葉が好きになった。
またお店に行けば会えるかな?
本屋に来てもらえないなら、こっちからまた会いに行きたい。
その時本屋のドアが開いた。