ショップラブ☆(短編)
松田さんの真実
「いつも買ってる小説や雑誌は僕が読むんじゃなくて、彼女へ買ってるものなんだ。」
彼女……………
彼女のための本?
やっぱり……
彼女いたんだ………
『彼女さんに……だったんですか……。』
「うん。僕の彼女、そこの南第一病院で入院してて…。入院中って暇でしょ?彼女は携帯小説や本を読むのが大好きだから。」
なんだ…
そういうことだったんだ………
『そうだったんですか。』
「今日は…まだ買わないかな。次に買う小説を下見しにきたんだ。」
松田さんは
彼女さんのことをとても大事に想っている目をしていた。
本が大好きな彼女さん。
入院生活の中
外を出歩くことができない彼女さんにとって
彼が買ってきてくれる本を読むことが
唯一の楽しみなんじゃないかな?って
そんな気がした。