ショップラブ☆(短編)
何も頑張れないまま失恋決定じゃん…。
悲しいのに、
ドキドキがなくなってつまんないのに、
胸が苦しいのに、
本当不思議。
何で食欲だけはあるんだろうね。
笑っちゃうね。
食いしん坊じゃんか、私。
私はサンドイッチを頬張った。
「まだ無理だって決まったわけじゃないじゃん!」
『そうだけど…彼女いるんだよ?しかも入院してるし…なんか重い病気とかなのかなあ…?』
「まだなーんにもわかんないじゃん!勝手に想像して決めつけないの!」
沙織は軽いタッチで私の頭を叩いた。
「よしっ!じゃあこっちから会いに行こう!」
沙織は勢いよく立ち上がった。
『えっ!?今から?』
「明希。明希の恋はまだ何にも始まってないよ。これから始まるんだからね!」
うじうじしてた私の背中を沙織が優しく押してくれた。
私は沙織と午後の授業をサボって、
松田さんのお店へ向かった。