ショップラブ☆(短編)
私は偽善者かもしれない。
だって本当はもっと松田さんを知りたい。
私のことも知ってもらいたい。
もっと親しくなりたい。
どんどん好きになって近づくことができたなら…
松田さんの彼女になりたかった。
でも私は彼女になれない。
彼女さんが元気になって退院して、
やっとこれから外に出てデートをしたり
病院以外の場所で会うことができるんだ。
2人の間に入りこんじゃいけない。
だからせめて
客として仲良くなりたいと思ったんだ。
松田さんがもう私のバイト先に来ることがないのなら
これから私はここに何度も来たい。
常連客になって、店員と客の立場で松田さんに会えるのなら
松田さんと少しでも話せるのなら
それだけでいい。
その日、
私はそう心に決めた。