ショップラブ☆(短編)
私はずっと聞くに聞けなかった、亡くなった彼女さんの話を聞いてみようと思った。
『あの…彼女さんとですか?』
「うん。」
『ずっと……彼女さんの話は出さない方がいいかな?って思ってたんですけど………どんな人だったんですか?』
私が恐る恐る聞くと
松田さんは、はっと笑って答えてくれた。
「別に聞いてくれてもよかったのに。小柄なのに明るくて僕より長生きしそうな子だった。」
松田さんの笑顔は、彼女の死をもうちゃんと受け止めて乗り越えた笑顔だったけど、
まだ、寂しさが溢れている。
「彼女とは幼なじみで…生まれつき病気を抱えていたんだけど、全然そんな風には見えないくらい元気で明るい子だったんだ。」
彼女さんが入院して、もう外にデートに行けなくなる前に
最後にデートに来たのが遊園地だった。