ショップラブ☆(短編)


何も知らずに遊園地に行きたいなんて言ってしまった自分をバカだと思った。



『ごめんなさい。本当…私バカです。遊園地に行きたいなんて……』




すると松田さんは顔をくしゃくしゃにして笑った。


「いいんだよ。彼女のことはもう大丈夫だから…。ずっと前から心のどこかで覚悟してたことだったんだ。」




松田さんの言葉から

会ったこともない彼女さんを想像することができた。

明るくて笑顔が素敵、
本が大好きで感受性が豊か、
前向きでいつもみんなを元気づけるような


眩しい女の子。







『松田さん、私が初めて松田さんの店に行った時に買ったストラップ覚えてますか?………これ。』 



私はそう言って、松田さんに携帯のストラップを見せた。




赤い星形の革に
“I can't loving you”

という文字が刻みこまれている。




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