ショップラブ☆(短編)
松田さんは
もちろん、と頷く。
『この言葉………素敵ですよね。彼女さんに向けた言葉じゃないんですか?』
あの小説の中に眠ったセリフ。
松田さんの、彼女さんへの愛。
「うん…。その言葉を小説で読んで知った時、僕も主人公の男の子と同じことを思ったんだ。たとえ病気であっても、僕がしてあげられることが限られていても、離れたくない。
君に恋せずにはいられないって。」
2人の愛は深いと思った。
『すごい………愛ですね。』
私たちが乗る観覧車はもうすぐでてっぺんに着く。
「でも………彼女は亡くなる前に笑って言ったんだ。これから、私と同じくらい素敵な女の子を見つけて、恋をしなきゃいけないよって。」