ショップラブ☆(短編)
『私は………出会った時から…ずっと、松田さんに恋せずにはいられませんでしたよ。』
薄暗くなってきた空を見上げながら、
手を繋ぎ歩く。
隣にいる松田さんにそう言うと
松田さんも一緒になって空を見上げた。
「高崎さんがあの本屋でバイトしていたことも、僕の店に来てくれたことも、全部なにかで繋がっていたのかもしれないね。」
私は松田さんの横顔を見て、大きく頷いた。
私は思う。
人は、ただ出会い恋をするのではなく
きっと何かによって
恋せずにはいられなくなってしまうんだ
私は、
長い月日を越えて
松田さんとこんなにも近い関係になれたことは
亡くなった彼女さんが
松田さんが寂しくないように、と
起こしてくれた奇跡だと思った。