そんな裏設定知りません! 冷酷パパから結婚を申し込まれましたが、これって破滅フラグですか?
モーガンとアルヴィンを頭に思い浮かべながら、「嫌なことがあったのなら、話しくらい聞いてあげられるのに」とため息をつきつつ、ソフィアも第一館へと戻っていった。
それから部屋へと戻り、届いていた教科書類をドキドキしながらパラ見しているうちに夕食の時間に。
ゼノンが食事は部屋でとると言うので、少し疲れてしまったソフィアも食堂には行かず一緒に食べることに。
運ばれてきた食事をハンナが毒見をしてくれた後、ゼノンとソフィアは食事を始める。
いつも一緒に食べていたハンナがテーブルを囲んでいないことにソフィアは寂しく感じるが、さすがに国王と食事を共にするのは気が引けるわよねと、わがままを言うのをぐっとくらえた。
食事を終えた所で部屋の扉が叩かれ、ハンナが素早く対応する。
訪ねてきたのはイルバクト学長で、「どうしても話がしたくなってな」とお酒片手ににこりと笑う。
「いや、ゆっくり静かに過ごしたい。今日も明日も明後日も。帰ってくれ」
「調理場に酒のつまみを作っておくように言っておいたから、悪いが、出来上がったら持ってきてくれるか」
嫌そうに顔を顰めたゼノンになどお構いなしに、イルバクトはお皿を片付けるためにやってきた料理人見習いの女性へとそうお願いし、ソファーに腰掛けくつろぎだす。