シュクリ・エルムの涙◆
そんなの絶対に決まってる! 一つしかないあたしの大切な『宝物』。
「──もちろん、パパとママ、だよ……お姉様」
あたしは答えた口元を引き締めて、頭一つ半高いお姉様の瞳を見据えた。その時残りの一つが繋がった。
そうだ……アッシュもルクも、あたしを「家族」として『宝物』と思ってくれたんだ!
「そうヨネ、リルヴィちゃん。で……『宝物』って、やっぱり自分の力で手に入れたいモノでショ?」
「え?」
お姉様の微笑みが、ニヤリと嗤いに変わった気がしたのは気のせいでしょうか??
「ウフン~これから出発しちゃったりするのヨネー、シュクリ山に!」
「え? ──ええっ!?」
「無茶しないでくれよ」「バカなことはしないわ」……そんなやり取りをした筈の数分前が、見事に消え去った瞬間でした──!?
■第三章■ TO THE PRECIOUS (宝物へ)! ──完──
「──もちろん、パパとママ、だよ……お姉様」
あたしは答えた口元を引き締めて、頭一つ半高いお姉様の瞳を見据えた。その時残りの一つが繋がった。
そうだ……アッシュもルクも、あたしを「家族」として『宝物』と思ってくれたんだ!
「そうヨネ、リルヴィちゃん。で……『宝物』って、やっぱり自分の力で手に入れたいモノでショ?」
「え?」
お姉様の微笑みが、ニヤリと嗤いに変わった気がしたのは気のせいでしょうか??
「ウフン~これから出発しちゃったりするのヨネー、シュクリ山に!」
「え? ──ええっ!?」
「無茶しないでくれよ」「バカなことはしないわ」……そんなやり取りをした筈の数分前が、見事に消え去った瞬間でした──!?
■第三章■ TO THE PRECIOUS (宝物へ)! ──完──