王子な兄(仮)に出会ったら過保護になってめっちゃ構ってきます


「そうだとしても、いきなり入るんじゃなくて、入ってもいいかどうか聞いてから…っ」

「あぁ、レーウィスもういい。キースはそういうやつだからな。長い付き合いだ、お前も知ってるだろう」

レーウィスはまだ言い足らなそうにしていたが、クフォードが言うなら従うしかない。

「ほら、お前らも座れ」

正面にはクフォードが、右はキース、左はレーウィス。

世の女性から見れば、美男子たちに囲まれて夢にまで見る光景だがルージュは特に何とも思っていない。

頬を染めて熱い視線を送ったりもしなければ、気に入られようと媚を売ったりもしない。

ただ冷静に会話をして、読書して、お茶を飲む。

それが、今まで女性からずっと熱い視線を送られてきたキースには不思議でならなかった。
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