王子な兄(仮)に出会ったら過保護になってめっちゃ構ってきます
(呼ばないで…。約束したわけでもないんだから)
キースがこちらに手を振りながら、満面の笑みで名前を呼ぶ。
しかも結構な声量だったので、食堂にいる人間も何事かと一斉にルージュの方に顔を向ける。
「一緒に食べようよーっ」
(嫌だ…、ものすごく嫌だ…)
温室には人目がないから、普通に話している。
(が、ここでは無理)
ルージュが食堂の出入り口から動かずにいると、焦れたのかキースが迎えに来た。
「ほらほら、クフォードたちも待ってるよ」