王子な兄(仮)に出会ったら過保護になってめっちゃ構ってきます
「そもそも恋愛とかよく分かんないし、興味ないので」
「…へぇ、珍しいね。普通は浮かれてもおかしくない状況にいるのに」
ルシアンは興味深そうにルージュを見る。
「確かにこれは、キース先輩が気に入ってるのもわかる…。しかもあの堅物のレーウィス先輩もだもんな」
食べかけのクッキーを手にもって、俯いて何かぶつぶつ言っている。
すると、扉がノックされてキースとレーウィスが入ってくる。
「あれっ、ルージュちゃんっ。なんでここにいるの?」
「殿下が呼んだんですよー。俺が迎えに行ったんです」
「ふーん、そっか。で、何の話してたの?ルシアン。なんか呪文唱えてるように見えたんだけど」