王子な兄(仮)に出会ったら過保護になってめっちゃ構ってきます


「そもそも恋愛とかよく分かんないし、興味ないので」

「…へぇ、珍しいね。普通は浮かれてもおかしくない状況にいるのに」

ルシアンは興味深そうにルージュを見る。

「確かにこれは、キース先輩が気に入ってるのもわかる…。しかもあの堅物のレーウィス先輩もだもんな」

食べかけのクッキーを手にもって、俯いて何かぶつぶつ言っている。

すると、扉がノックされてキースとレーウィスが入ってくる。

「あれっ、ルージュちゃんっ。なんでここにいるの?」

「殿下が呼んだんですよー。俺が迎えに行ったんです」

「ふーん、そっか。で、何の話してたの?ルシアン。なんか呪文唱えてるように見えたんだけど」
< 138 / 421 >

この作品をシェア

pagetop