王子な兄(仮)に出会ったら過保護になってめっちゃ構ってきます
将来、国を背負う者たちが通う学園なだけあって立派なつくりの建物だ。
黒と白のシックな色合いで、所々に金の装飾が施されている。
そして、ここには厳重な結界が張られている。
魔物を含めた侵入者防止、魔法・物理攻撃無効など。
高度でとても緻密な結界…、大昔に忘れ去られた技術だ。
(試験を受けに来た時も思ったけど、やっぱり面白い…。再現したいな…、これ)
頭の中で計算しあの魔法と魔法をかけ合わせて…、と、結界を見上げながら無意識に微笑む。
試験の時にはゆっくり見ることができなかった結界をこれからはじっくりとみて、再現できる。
(再現するにはそれなりに魔力も使いそうだから、学園の外でやらないとな…)