王子な兄(仮)に出会ったら過保護になってめっちゃ構ってきます
常に眉間に刻まれた深い皺。
よく見れば、目の下に少し隈が出来ている。
ルージュは、絶対に貴族の相手をしなければいけない仕事に就くのはやめようと心に誓った。
「それでは、長旅で疲れたでしょうからゆっくり休んでください。
明日は9時から入学式と学園案内があります。
10分前にはエントランスに集合してください。道は覚えていますか?」
ここまでの道は魔法で私にだけに見えるよう色をつけておいたので問題ない。
「はい」
「…そうですか。では、私はこれで」
そう言って、ズィウン先生は部屋を出て行った。
(多分、ズィウン先生には私が魔法を使っていたのはバレてると思う。
特に隠すことでもないので、バレても問題ないが…)