王子な兄(仮)に出会ったら過保護になってめっちゃ構ってきます


そんなルージュの願いが届いたのか、後ろからクフォードを呼ぶ声が聞こえてきた。

「…殿下っ。…私たちを置いてフラフラしないでくださいっ」


一人は、オレンジの混ざったカーマインの髪と瞳をした騎士服を着ている人。

もう一人は貴族服を着ている、

ジャスパーグリーンの垂れ目に癖っ毛のベージュブラウンの髪の男性。

「フラフラってなぁ…。レーウィス、俺は子供じゃないんだから。少しくらいかまわないだろう?」

「ダメですっ。もっとご自分の立場を考えてくださいっ。大体、殿下はいつもいつも…」

クフォード王子を叱っているのは、レーウィスとよばれた騎士服を着ている人だ。

「まぁまぁ、二人ともレディの前で失礼だよ」
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