王子な兄(仮)に出会ったら過保護になってめっちゃ構ってきます
「……」
(注目を集める前に、魔法で消えるか)
レイチェルたちが顔を見合わせて喋っている間に
いきなり消えたと騒がれないよう、魔法でごく自然に気配を消す。
ーー最初からそこに居なかったかのように
「…あら?やっと分不相応ってことに気づいて出て行ったようね」
「さすがレイチェル様、庶民を教育して差し上げるだなんて」
「なんてお優しい」
後ろの方からレイチェル達の声が聞こえてきたが、気にせず寮に向かう。