王子な兄(仮)に出会ったら過保護になってめっちゃ構ってきます
「…君はどこか似ているんだ、あの子に。だから気になるんだろうな」
クフォードは少し悲しそうな、懐かしむような顔をした。
「あの子、って…」
(もしかして、誘拐された妹の王女のこと…?)
「っあぁ、すまない。忘れてくれ。…それより、何か困ったことがあったら言ってくれ。さっきみたいに絡まれたり…」
「別に、大丈夫です。…失礼します」
これ以上ここに居たらだめだと、強引に話を終わらせてその場から立ち去る。
寮に戻り、誰もいない廊下を通って部屋に戻る。
ベッドに寝ころび、頭を整理する。