王子な兄(仮)に出会ったら過保護になってめっちゃ構ってきます

「なら、俺たちも行こう」

「そうだね、僕もちょうど読みたい本があったんだ」

「えっ…で、でも」

図書室とは逆方向から歩いてきたのだから、行くつもりはなかったはずだ。

「そうですね。私も借りたい本があるので」

常識人に見えていたレーウィスまでもが、図書室への不自然な方向転換に賛成している。

(これじゃあ、落ち着いて本なんか読めない…)

「さぁ、行こうか」